すれ違う人たち

ゆるやかな坂道を下っていたら、後ろから自転車にのった若者がびゅーんと通り過ぎて、すれ違いざまに、「ひょうっ」というような奇声を発していった。びびった。こっちも「うあっ」とか言ってしまった。唐突で、一瞬だったので、何がおこったのかよくわからない。
世の中には、すれ違いざまに、何か言うクセのある人が存在するのかもしれない。
わりと最近の出来事では、スーパーをウロウロしていたら、背の高い立派な体格の男性が、すれ違いざまに、早口で「オマエキモイ」といった・・・と思う。品物に夢中だったので、まわりの人には全く注意が向かっていず、衝撃的な言葉だけが残った。あれは、自分に向けられた言葉だったのだろうか。なぜわざわざそんなことを言われないといけないのだ。「オマエキモイ」なんて・・・言葉の暴力だ。いったい何なんだ。
中学生のころの出来事では、サラリーマン風の男性が、「おっぱい」みたいなことをぼそっと言ってすれ違った。おっぱいがどうのこうの・・・って言っていたようだが正確には忘れてしまった。びっくりして、信じられない感じだった。
くやしい。すれ違うのは一瞬の出来事なので、気付いたときにはもうおそいのだ。