潜水艦

世の中には、こわいものがたくさんあるけど、その一つは潜水艦だと思う。潜水艦に自主的に乗ろうとしている人にきいてみたい。
なぜ、あんなこわいものに、乗りたいと思うのでしょうか? 本当に、すごいと思います。

昨晩やっていたNHKアーカイブスで、ドキュメンタリー「Uボートの遺書」(約65分)1970年(昭和45年)10月11日放送を見てから、潜水艦のことが頭から離れない。
http://www.nhk.or.jp/archives/fr_back.htm
潜水艦の乗り心地が、今ではどれくらい快適になっているのか知らないけど、第二次大戦中、日本の潜水艦の状態といったら、いかにも劣悪そうであった。ドキュメンタリーの趣旨とは別に、その潜水艦の中のことばかりが気になった。二酸化炭素を出さないように、当直以外は寝台で寝ていなくてはならない、とか、生野菜がないのでビタミン剤を飲んで生きていたとか、赤道直下では蒸し風呂、流氷付近では冷蔵庫、お風呂もないとか。そのまま陸へ上がれない可能性のほうが高い状態で、ずうっと過ごすなんて発狂しそうだ。特攻隊のほうが一瞬で終わってまだマシな気がする。

ロシアの原子力潜水艦「クルスク」の事故があったのは、2000年8月。救出に時間がかかっていて結局全員死亡。なんだか、よくわからない時間のかかりかただったし、抗議した乗組員のお母さんが、後ろから首に注射をされていた映像も記憶に残っている。
航行不能で浮上できなくなった潜水艦の中は、どんなだっただろうと考えただけで、窒息しそう。

潜水艦のあの真っ黒な楕円形の重々しい塊は、それだけで胸騒ぎがする。それに、「Uボート」とか「K-19」とか、映画でしかきいたことがないけど、あのギュイイーーーンとかブゥウーーーンという音が、たまらなく不安にさせる。