波乗り

気持ちに波がありすぎて、つかれる。波に飲まれてばかり。うんざり。サイアク。心穏やかでいたい。
十代のころ、「現実に何の意味があるんだ?!」と思っていた時期がある。当時は、すごい名案だと思っていた。自分でコントロールできる夢のなかで生きていけば、望むとおりの人生を送ったのと同じになるにちがいない。思春期の私は、バリバリの独我論者だったのだ。
さらにものすごく妄想力がたくましかった。現実の諸問題をシャットダウンして、妄想に集中することができたのだ。今ではそこまで妄想に集中できない。ある意味すごい力だった。果たしてそれが、何かの役に立つかというと、微妙だけれど、妄想中はそれなりに楽しかった。
だけど今、あのころ現実をおざなりにしたツケを、はらっているような気がしてならない。
厳しい波にのまれても、とにかく日々のことをやっていかなきゃいけないのは、ずっと変わらないのだ。あのころからもっと、現実と折り合いをつける努力をしていたら、もう少しうまく、波乗りできたかもしれない。
南の島に行きたい。海にプカプカうかんだり、砂浜にねそべったりしながら、何も考えずに過ごしたい。一週間でいいから。